俵山本田農園だより

地域の方に喜んで食べていただけるためのお米や野菜作りの記録です。「農家の知恵袋」「農家のレシピ」「地域のニュース」「メダカ」がお勧めです。

大分県日田市の円形分水は明治の人たちの技術と努力の結晶です。

大分県竹田市の山合いにある白水の滝と円形分水を見てきました。日田市には湧水群や竹田城址など見どころが多いですが、ここだけを目指して車を走らせました。

白水の滝は九州の名瀑15選に入る滝です。遊歩道の入り口には、岩の割れ目から出た大量の清水が幾筋も流れ落ちています。冷たくて柔らかいおいしい水です。入り口から300m行った場所に白水の滝があり、そこに作ってある堰から用水路に水が流れ出ています。

円形分水は、白水の滝駐車場から車で数分の場所にあります。白水の滝を水源としているかどうかはよく分かりませんでしたが、岩穴を通して運ばれてきた水が、3か所に分けられます。分けられた水の二つは山をくりぬいた用水路を通って別の集落に流れていきます。これが作られるまでは水争いが絶えなかったそうですが、これにより解決されたとのことです。

これを作るまでは大変な難工事だったことが容易に推察できます。水は500m離れた場所から流れてきますが、手掘りで山の岩盤をくり抜かなければなりません。比較的軟らかい凝灰岩とはいえ、大変な作業だったと思います。穴の方角や勾配を正しく読む技術、円形分水の仕組み、当時の技術力の高さにも驚かされました。この円形分水は大きな看板がないので、見つけるのに苦労しましたが、途中祖母傾山山系がよく見える場所もありよいドライブコースでした。

白水の滝です。落差は30m以上あります。3枚の写真をつなぎ合わせています。右下の堰から水を引いています。

横穴を掘って、別の場所にも水を引いています。

円形分水です。白水の滝から車で数分の場所にあります。用水路を流れてきた水は中央の穴から吹き出します。

水は3か所に分けられてそれぞれの用水路に流れていきます。